開発基盤の選び方
このカテゴリは、アプリを動かすための土台——ホスティング、データベース、ストレージ、認証、監視——を扱う。個別の機能比較より、どこまでを他社に任せ、どこから自前で持つかという線引きが選定の本質になる。
マネージドに寄せる判断
自前で構築・運用すれば柔軟性は上がるが、可用性の設計、バックアップ、セキュリティ更新、障害対応の当番といった継続的な負荷を抱えることになる。少人数のチームでは、この運用負荷が開発時間を直接削る。マネージドサービスの料金は「その運用工数を買っている」と捉えると、比較の基準が定まる。
標準的な技術(PostgreSQL、S3 互換 API、OpenID Connect)に乗っているサービスは、将来別の選択肢へ移りやすくなります。逆に独自の仕組みに深く依存すると、料金改定や方針変更があっても動けません。データを持ち出せるか、標準仕様に寄せられるかは、導入時に確認しておく価値があります。
スケール時に効いてくる制約
小規模なうちは無料枠で回っても、伸びたときに壁になる要素がある。データベースの同時接続数、サーバーレス関数の実行時間、転送量課金——これらは「今は問題ない」が「伸びたら詰まる」典型的な箇所だ。想定する規模での試算を、採用前に一度やっておくと後の判断が早い。
権限とキーの管理
この領域のサービスは強い権限を持つトークンを発行する。CI に置いたトークンが漏れれば、インフラ全体が危険にさらされる。用途ごとにトークンを分ける、権限範囲を絞る、有効期限を設定する——といった基本を、最初の設定時に済ませておきたい。後からまとめて直す作業は、まず後回しにされる。