LINE Messaging API は、LINE 公式アカウントからユーザーへメッセージを配信するための API だ。日本国内のユーザー基盤が圧倒的に厚い LINE 上に、通知や対話 Bot を構築できる。
国内向けサービスでの強み
メールや他のチャットアプリと比べたとき、LINE は「日本のユーザーがほぼ確実に開く」という到達力が武器になる。予約リマインド、配送通知、店舗からのお知らせといった用途で、開封率の高さがそのまま効果に直結する。Flex Message を使えばカード型のリッチな UI を組め、リッチメニューで Bot の操作導線を常時表示できるため、ミニアプリ的な体験も作れる。
プッシュとリプライの区別
メッセージには大きく二種類ある。ユーザーの発言に対して返すリプライと、こちらから任意のタイミングで送るプッシュだ。リプライにはトークンに有効期限があり、受信から一定時間内に返さないと失敗する。この仕組みの違いを取り違えると「返信が届かない」実装バグにつながりやすい。
料金の構造
無料枠で月あたり一定通数までは送れるが、それを超えると通数ベースの従量課金になる。ここで効くのが「プッシュは課金対象だがリプライは枠の考え方が違う」という点で、不要な一斉プッシュを減らし、ユーザー起点のリプライで対話を回す設計がコスト面で有利だ。
通数の数え方というコストの罠
請求面で誤算が起きやすいのが「1 配信=1 通ではない」という数え方だ。1 回のプッシュで複数のメッセージオブジェクトを送れば、その分が通数として加算される。友だち数の多い公式アカウントで全員に一斉配信すると、通数は友だち数×メッセージ数で膨らむ。セグメントを切って配信対象を絞る、1 配信あたりのメッセージ数を抑える、といった設計が費用を直接左右する。
向かないケース
ターゲットが日本国外中心のサービスには、ユーザー基盤の点で噛み合わない。あくまで国内ユーザー向けのチャネルとして採用するのが妥当だ。