この記事が役に立つ人
- 日本市場向けの Web サービスに決済機能を組み込みたい
- Stripe / PAY.JP / GMO-PG の違いが分からず選定に迷っている
- 審査の手間や日本語対応の実態を知ってから決めたい
掲載内容は 2026 年 4 月時点 の公式情報と実装経験に基づきます。料金は構造と桁感のみ記載し、正確な数値は各社公式サイトで確認してください。
結論を先に
個人開発やスタートアップなら Stripe か PAY.JP、エンタープライズや日本固有の決済手段が必須なら GMO-PG が選択肢に入ります。
対象 3 サービスの位置づけ
Stripe
米国発のグローバル決済プラットフォーム。API ファーストの設計思想で、ドキュメントの質とカバー範囲は業界トップクラス。日本法人があり、日本円決済・日本の銀行口座への入金に対応済み。
PAY.JP
日本の PAY 株式会社(BASE グループ)が運営する決済 API。日本市場に特化しており、ドキュメント・管理画面・サポートがすべて日本語。API 設計は Stripe を参考にしており、学習コストが低い。
GMO-PG
GMO ペイメントゲートウェイ。日本の EC 市場で長い実績を持ち、コンビニ決済・キャリア決済・銀行振込・後払いなど、日本固有の決済手段をフルカバーする。
審査プロセスの違い
どのサービスも加盟店審査があります。審査期間はビジネスモデルや業種で大きく変わるため、開発着手前に審査申請を出しておくのが鉄則です。
| 項目 | Stripe | PAY.JP | GMO-PG |
|---|---|---|---|
| 審査開始 | Web から即時申請 | Web から即時申請 | 営業担当経由が多い |
| テスト環境 | 審査前から利用可 | 審査前から利用可 | 契約後に発行 |
| 審査期間目安 | 数日〜数週間 | 数日〜2 週間 | 数週間〜1 ヶ月超 |
| 個人事業主 | 可 | 可 | 要相談 |
GMO-PG は営業担当との打ち合わせが前提で、テスト環境も契約後の発行が基本です。個人開発者が「とりあえず試す」には向きません。法人向けの本格導入を想定して進めてください。
手数料構造
決済手数料は取引量で交渉可能です。月商数百万円を超えるとレート交渉の余地が出てきます。初期費用・月額費用・入金サイクルも含めた総コストで比較してください。
| 項目 | Stripe | PAY.JP | GMO-PG |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | なし | なし | あり(要見積もり) |
| 月額費用 | なし | なし(有料プランあり) | あり(要見積もり) |
| 決済手数料 | 数% 台 | 数% 台 | 個別見積もり |
| 入金サイクル | 週次〜 | 月 1〜2 回 | 月 1〜2 回 |
Stripe は初期・月額ゼロで始められるため、小規模サービスのキャッシュフロー負担が軽い。GMO-PG は初期・月額が発生する代わりに、大量取引時の手数料率を交渉で下げやすい構造です。
開発体験の比較
ドキュメント・SDK
| 項目 | Stripe | PAY.JP | GMO-PG |
|---|---|---|---|
| ドキュメント言語 | 英語中心(日本語あり) | 日本語のみ | 日本語 |
| API リファレンス | インタラクティブ | シンプル | PDF 多め |
| SDK 言語数 | 10+ | 3〜4 | 限定的 |
| コミュニティ情報量 | 非常に多い | 中程度 | 少ない |
Stripe の日本語ドキュメントは英語版の翻訳で、最新機能の反映が遅れることがあります。正確な情報が必要な場面では英語版を参照してください。
サブスクリプション(定期課金)
Stripe は Billing API として定期課金・従量課金・トライアル・プロレーションなどを標準で持っています。PAY.JP も定期課金機能を提供しますが、複雑な課金ロジック(従量+固定の混合など)は自前で組む必要があります。GMO-PG は定期課金を直接サポートしておらず、バッチ処理での再課金を自前実装するケースが一般的です。
日本市場固有の論点
2025 年以降、日本のクレジットカード取引で 3D セキュアの導入が段階的に義務化されています。各社の対応状況と実装方法を必ず確認してください。
- コンビニ決済・銀行振込 — GMO-PG が最も手厚い。Stripe は Konbini 対応済みだが対応コンビニチェーンを要確認。PAY.JP はクレジットカード中心
- キャリア決済 — GMO-PG が対応。Stripe / PAY.JP は非対応
- 後払い — GMO-PG が連携サービスあり。他 2 社は非対応